
「PVハイドロコート」は雨の力を最大限に活用して太陽電池モジュール表面をきれいに保つことで、
汚れに依る出力低下を防ぎ、長期間安定した発電をサポートします。
太陽電池モジュールの出力低下の要因として、大気中に拡散している排気ガス、黄砂、ホコリなど、モジュール表面への汚れの付着があります。
PVハイドロコートは太陽電池モジュール表面に粒径の異なる親水性コロイダルシリカを最適な割合でコーティングすることにより、微細な凹凸のテクスチャー構造による親水表面が形成されます。
雨が降ると、コーティング加工された太陽電池表面と汚れの間に水が入り込み、汚れを浮かせて洗い流します。(セルフクリーニング効果)
10月から2月の雨の少ない乾燥期に、効果を発揮するのが帯電防止機能です。乾燥した砂塵等の付着を防止します。
’14/10–’15/6の期間で、PVハイドロコートセルフクリーニング及び帯電防止効果により、約2.75%の発電量向上を確認しています。
日射量別の出力効率比較 [近似式]
日射量 [W/㎡] |
400 | 450 | 500 | 550 | 600 | 650 | 700 | 750 | 800 | 850 | 900 | 950 | 1000 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
未施工[W] | 96.446 | 107.566 | 118.436 | 129.056 | 139.426 | 149.546 | 159.416 | 169.036 | 178.406 | 187.526 | 196.396 | 205.016 | 213.386 |
施工後[W] | 97.0974 | 108.9974 | 120.6974 | 132.1974 | 143.4974 | 154.5974 | 165.4974 | 176.1974 | 186.6974 | 196.9974 | 207.0974 | 216.9974 | 226.6974 |
施工後/ 未施工 |
100.68% | 101.33% | 101.91% | 102.43% | 102.92% | 103.38% | 103.81% | 104.24% | 104.65% | 105.05% | 105.45% | 105.84% | 106.24% |
日射量別の出力効率比較 [実測値]
日射量 [W/㎡] |
419 | 530 | 650 | 736 | 811 | 896 | 976 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
未施工[W] | 99.82352 | 122.6314 | 146.9784 | 163.6 | 178.6594 | 192.8 | 206.7473 | ||||||
施工後[W] | 103 | 129.3 | 157.5 | 173.4 | 190.2 | 204 | 224.6 | ||||||
施工後/ 未施工 |
103.18% | 105.44% | 107.16% | 105.99% | 106.46% | 105.81% | 108.64% |
’15.10.06 7:34:24~16:26:14の近似式における総発電量の比較
総発電量[W/h] | 平均出力[W] | 施工後/未施工 | |
---|---|---|---|
未施工 | 1436 | 162.0328 | |
施工後 | 1502 | 169.5048 | 104.61% |
テストモジュール仕様
セル種類 | 単結晶 |
---|---|
公称最大出力 | 260[W] |
モジュール変換効率 | 16.1% |
※兵庫県立工業技術センターにて実施
PVハイドロコートが太陽電池モジュール表面に形成する被膜には、完全無機材料であるコロイダルシリカと金属系帯電防止剤しか含まれていません。
その為、強烈な紫外線や温度変化にも劣化せず、長期間安定した性能を発揮します。モジュール表面に化学的反応によりコロイダルシリカを結合させる為、耐摩耗性にも優れます。
専用施工ツールにより、モジュール本来の性能を損なう事無く、短時間で施工することが可能です。
試験項目 | 規格及び装置 | 目的 | 結果 |
---|---|---|---|
耐候性試験 | SUV800h | コーティング膜に紫外線を照射する事で皮膜の劣化状態を検証 ※1 | 紫外線劣化無し |
塩水噴霧試験 | 5%濃度 | 塩水によってカバーガラス、コーティング膜に異常がないか検証 | 異常なし |
耐薬品試験 (塩酸PH4) |
25℃-24h | 酸性雨によってコーティング膜に異常がないか検証 | 異常なし |
摩耗試験 | テーパー摩耗器 | コーティング面をフェルト摩耗輪で擦る事で剥離の有無を検証 ※2 | 異常なし |
耐水性 | 50℃×72h浸水 | 長時間の浸水にて皮膜の耐久性を検証 | 異常なし |
屋外暴露試験 | 820日/大阪市 | コーティングしたPVパネルを屋外に放置し、大きな性能低下が見られないか検証 | 異常なし |
透過率 | SolidSpec-3700 300 – 1500nm |
カバーガラスにコーティングする事で透過率に減少がないか確認 ※3 | 透過率減少無し(向上) |
※1: 関西ラボラトリー株式会社 ※2: 大阪市立工業研究所 ※3: 大阪府立産業技術総合研究所
50KW(250W×200枚)発電システムに、コーティング施工行ったシミュレーションです。未施工パネルに比し下記の改善効果が期待出来ます。
コーティング無し(清掃無し) | コーティング有り | コーティングによるメリット | |||||||
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発電量 | 発電金額 | メンテ費 | 発電量 | 発電金額 | メンテ費 | 利益 | メンテ費 | 利益累計 | |
kWh | 千円 | 千円 | kWh | 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | |
1年目 | 55,000 | 2,200 | 57,530 | 2,301 | 300 | 101 | 300 | -199 | |
2年目 | 54,560 | 2,182 | 57,300 | 2,292 | 110 | -89 | |||
3年目 | 54,124 | 2,165 | 57,071 | 2,283 | 118 | 29 | |||
5年目 | 53,261 | 2,130 | 56,615 | 2,265 | 134 | 289 | |||
10年目 | 51,164 | 2,047 | 55,492 | 2,220 | 173 | 1,078 | |||
15年目 | 49,150 | 1,966 | 54,391 | 2,176 | 210 | 2,053 | |||
20年目 | 47,215 | 1,889 | 53,312 | 2.132 | 244 | 3,205 | |||
累計 | 1,020,280 | 40,811 | 0 | 1,107,909 | 44,316 | 300 | 3,505 | 3,205 | |
利益 | 40,811 | 44,016 | 3,205 |
※コーティングによる初期発電量の向上効果は4.61%としております。(千代田サイト試験より)
※買い取り価格は40円/kwで試算しております。
※汚れによる発電量低下はコーティング無しを10年後に7%と仮定しております。
※コーティング有りの防汚による効果を10年で2.75%向上とし、汚れによる減衰を10年で4.25%としています。